新しい臨床研修医制度で育った医師たち

臨床研修医制度が始まったのは、医療改革が本格化していた小泉政権の時です。
今でも医療費削減は、大きな社会問題です。
これから高齢化に加えて、ますます医療も高度化するでしょうから、放っておいたら医療費はどんどん増えてしまいます。
自己負担を増やすことは選択肢のひとつではありますが、それ以前に医療現場に改革を迫ったのが小泉政権です。
診療報酬や薬価が引き下げられたのは、初めてのことでした。
それによって病院の経営が圧迫され、医師の長時間労働や医療の質についても議論が起こるようになったのです。
そんな中でスタートした臨床研修医制度は、研修医でもある程度の収入が補償される、ということで、医学生にとっては歓迎すべきことでした。
さらに今までは「医局」と呼ばれる大学の研究室に配属が決められているのが、自分で自由に研修先が選べるようになったので、医学生にとっては、可能性が広がったのです。
医療現場は厳しさが増していますが、このように自由な制度の中で育った医師たちが、そろそろ働き盛りにさしかかる年齢です。
臨床研修医制度が、医師たちにどのように影響しているのか、真価が問われる時代になってきました。
私たちも注意して、医療現場や医療の分野の動きを見ていくとよいと思います。